mesetaのブログ

ウォーキングとフラメンコ
Walking,Flamenco&Guitar
Caminante,Flamenco y Guitarra

世界遺産 屋久島 2日目:縄文杉トレッキング

ブログを始める前に行ったところの振り返りです。


2015年4月4日(土)1日目 屋久島一周と皆既月食
2015年4月5日(日)2日目 縄文杉トレッキング
2015年4月5日(月)3日目 白谷雲水峡半日トレッキング
3日間を3回に分けて記します


屋久島2日目です
2015年4月5日(日)2日目 縄文杉トレッキング


いよいよ今日は屋久島縄文杉トレッキングの日です。午前3時半に起床しました。


3:58  テレビの天気予報では鹿児島地方は全域曇になっています

屋久島も終日曇の予報です


4:35  宿を出て待合せ場所の事務所前まで行き、4:45専用の登山バスに乗りました
途中ガイドを乗せて荒川登山口を目指します
3月〜11月はマイカー規制期間で、路線バスか専用の登山バスで行かなければなりません

環境負荷の軽減と混雑緩和のため、縄文杉登山の荒川登山口へと接続する、町道荒川線への一般車両の乗入れを下記の期間終日規制しております。山岳部環境保全協力金の納入について:日帰り入山の場合 1,000円


6:00  荒川登山口に着きました:標高 606m
こんなに早い時間ですが、既に何人か出発前の準備運動をしています

トロッコの線路も見えます


6:02  縄文杉(日帰り)登山者の方へ

・十分な装備で登山してください。
・ここを遅くとも午前7時前には出発してください。
  (縄文杉まで往復で10時間程度かかります。)
・縄文杉から遅くとも午後1時までに引返してください。
・体調が悪い時、悪天候時には、早めに引返してください。
・トイレは大株歩道入口(約3時間)までありません。
    ここで必ずお済ませください。  
・ゴミは山に捨てずにお持ち帰りください。自然を大切に。


6:10  我々も準備運動をして、出発しました。
今回、男3人、女4人、それにガイドさんを加えた8人のパーティーです。
ガイドさんの指示で先頭を交代しながら、片道約10.2km、往復だと20km以上を10時間以上かけて歩きます。大株歩道入口までの約3時間はトロッコの線路道です。


6:21  マムシグサがあちこちにあります


6:27  花の名前は分りません


6:47  ガイドさんから説明を聞くメンバーたち:陽が射してきました

女性4人は大阪からきた人達で、登山は初めてと言っていました
帽子、服、靴、ザック、ポール何れも新品で、ピカピカでした
男性2人も登山の経験はなく、装備品はレンタル品だそうです


トロッコの枕木が歩幅と会わず、非常に歩きにくいです
後から来たグループが追抜いていきますが、次のポイントで抜き返すということを繰返します


7:02  雰囲気のある景色です


7:06  大杉です、かなり傷んでいます


7:12  トロッコの分岐点です、右方向へ行きます


左は「登山道ではありません」と書かれています


この先の橋は欄干のない鉄橋です
手前でガイドさんが立止まり「かなり高い位置にあるので、落ちれば命を落します」と、渡る心構えを説明してくれました
下を見ないようにして、前の人の足元を見つめながら、敷かれた板を慎重に進みました
同じような鉄橋が何ヶ所かあります


7:17  愛子岳:ところどころに開けた場所があります


愛子岳は屋久島の数ある山々の中でも、美しいピラミッド型をした優美な山で皇太子様のご長女、「愛子さま」がご誕生された事で、人気が高くなって多くの登山愛好家者からも親しまれ、山頂からの眺めは最高峰の宮之浦岳をはじめ素晴らしい景色を一望できる、屋久島きっての展望を誇る山です。


7:18  小杉谷集落跡に着きました:標高 660m

縄文杉の登山ガイド  小杉谷
かつて、屋久杉など木材の伐採・搬出で、にぎわっていた小杉谷。
1923年、木材運搬の鉄道が敷かれ、小杉谷集落が誕生しました。屋久杉の搬出が最盛期となる1960年には、540人が住む集落まで発展し、郵便局や商店、小学校、中学校も造られました。
その後、環境保護の動きもあり、伐採は縮小化し、1970年の事業所閉鎖と共に歴史を閉じました。当時の様子は、案内板が設置してあり、説明や写真で見ることができます。


小杉谷休憩舎


小杉谷と屋久杉


7:31  左側の崖にはコケがこびりついています


7:45  杉の根っこの脇を線路が通ります


7:52  苔むした樹々


7:59  楠川分れ:大株歩道入口まで60分、ウィルソン株まで90分、縄文杉まで175分


8:05  何度も立ち止まって説明を聞きます


8:06  三代杉


8:07  三代杉説明板


初代が樹齢およそ2,000年で倒れ、その上に育った二代目は樹齢およそ1,000年で伐採。その切り株の上に今の三代目“三代杉”が生まれ育って数100年。木々の密集する森では陽のあたる場所もなく、倒木や伐採の痕は新しい世代が育つ格好の場所で、木々深い屋久島の森ではこの「更新」が多くみられます。三代杉は倒木更新・伐採更新の中でも代表的なもの。肥大な根は二代目のもので、大きな空洞は初代が朽ち果ててできたものです。
樹高 38.4m  胸高周囲 4.4m  推定樹齢 500年  標高 740m


8:13  見にくいですが写真中央右に鹿がいます


ヤクシカは日本に生息するニホンジカの亜種の中でも特に小型で、屋久島西部の成熟メスの体重は19-25kg前後、成熟オスの体重は24-37kg前後である。2012年の生息数は約18,000頭と報告されている。


8:29  左 楠川・荒川方面、右 高塚小屋方面:手前の方に上っていきます


8:39  倒木が線路を塞いでいます:これではトロッコは通れません


8:59  仁王杉(阿形)



森林軌道沿いにある。 かつての仁王杉(吽形)は平成12年11月下旬に台風で倒れてしまい、 近くにあったこの木が「仁王杉 阿形」と命名されています。 その名の通り、寺門の左右に立つ「仁王像」が名前の由来です。 その優美な姿に圧倒される人が多く、人気も高い杉です。
樹高:22.8m  胸高周囲:8.3m  推定樹齢:不明  標高:860m


9:16  大株歩道入口のトイレ


9:16  水場


9:17  大株歩道入口:標高 920m、ウィルソン株まで0.6km、高塚小屋まで2.8km


ここからトロッコ道を離れて本格的な登山道に入り、長い階段道が続きます


9:17  大株歩道入口:ウィルソン株まで0.6km、縄文杉まで2.5km


9:47  翁杉:標高 1,000m


空洞化していた幹の内側から腐敗が進み、自身の重みとヤクグルマ、ナナカマドなどの着生木の重さに耐えきれず、2009年9月に倒木しました。現在残る大株に往時の苔に覆われてた古木らしい風格、登山道のすぐ端に迫る迫力を思い偲ばれます。
樹高 23.7m  胸高周囲 12.6m  推定樹齢 2,000年  標高 1,000m


9:57  ウィルソン株に着きました


10:06  ウィルソン株:標高 1,030m、見事なハートです

写真を撮るために木の中に潜り込み、並んで順番を待ちます
ハートに見える角度に合わせるためにはしゃがみこんで無理な体勢をとる必要があります

切り口付近の周囲が13.8mなので、1.3高の胸高周囲は16m以上、伐採時の推定樹齢は2,000年~7,200年。縄文杉とほぼ同格で、現存していれば最大級の屋久杉のひとつであったとも言われています。
樹高 --  胸高周囲 およそ16m  推定樹齢 2,000年代~7,200年  標高 1,030m


11:29  大王杉


11:30  大王杉:標高 1,190m


株の前と後ろでは5m以上もの差があるほどの急斜面に立っているため、訪れる人は必ず下から仰ぎ見ることになります。最大の屋久杉とされ、威風堂々と高く聳える大王杉。前に立つと、かつて屋久杉のシンボルとして君臨した大王杉にまるで見下ろされているよう。樹高 24.7m  胸高周囲 11.1m  推定樹齢 3,000年  標高 1,190m


11:40  夫婦杉:標高 1,230m


仲良く手を繋いだような姿。もともと杉は隣木などと融合しやすい性質なのですが、3mも離れた2本が10mもの高い位置で枝が繋がることは珍しく、目に付くことから名がついています。
樹高 25.5m / 22.9m  胸高周囲 5.8m / 10.9m  推定樹齢 1,500年 / 2,000年  標高 1,230m


11:52  名前はついていません


12:12  縄文杉が見えてきました


12:14  縄文杉です

以前は近くまで寄って見ることができたようですが、今は左にある展望デッキからしか見ることができません。


12:15  縄文杉説明板


12:23  縄文杉:標高 1,300m


発見当時は樹齢4,000年と推定、縄文時代から生き続けてたとして“縄文杉”と名付けられましたが、樹齢の定説は3,500年、他に7,200年(世界最古の植物となる)、2,170年(科学的調査)など諸説あります。
樹高 25.3m  胸高周囲 16.4m  推定樹齢 2,000年代~7,200年  標高 1,300m


12:40  25分ほど滞在して、下山開始です。
上りでは使わなかったトレッキングポールを取出し、下りで使用しました。富士山でも下りのみ使用しています。
トレッキングポールは女性陣も持っていたのですが、出発前にガイドさんから使ったことのない方は使用しないで下さいと言われて、誰も使いませんでした。
同じ道を戻ることになります。ガイドさんからは事故は下りが一番多いので、気を抜かずに歩いてくださいとの注意がありました。また、できるだけ話をしたり歌ったりして、眠気を催さないようにとのアドバイスもありました。


下りは立ち止っての説明時間がないため、順調に進みます。


15:55  途中小杉谷集落跡近くの安房川河原に下りてみました:水が澄んでいます


17:00  無事荒川登山口に戻ってきました


17:15  専用登山バスに乗り、帰路につきます


縄文杉トレッキングの感想
屋久島は「月に35日雨の降るところ」といわれるほど雨の多い島です。この表現は林芙美子の小説「浮雲」に記されているそうです。天気予報は曇でしたが心配した雨も降らず、終日晴れていい天気でした。
平成5年12月の世界自然遺産登録後は観光客入込者数は増加傾向となり、平成 19 年度には過去最高の 40 万人台を突破しています。その後減少傾向に転じたとはいえ、平成 27年度は27万4千人が訪れました。そのうち何人が縄文杉を見に行ったかは分りませんが、毎年かなりの人数が行っているはずです。山登りをしたことがなくても行ってみたいと思わせるほど、魅力のある場所なのでしょう。
それでも標高差約 700m、距離約 20kmを歩くにはそれなりの体力が必要です。上り6時間05分、下り4時間20分とゆっくり目でしたが、初心者ばかりなのに一人も脱落せず予定どおり踏破したことには感心しました。
それほど険しいところはないのですが、谷底の上を走る柵のない鉄橋を渡る時には恐怖を感じました。足を踏み外したら、真っ逆さまに墜落してしまいます。グループなので前の人の足元を見つめながら進めましたが、一人で行ったら躊躇して引き返したかもしれません。


縄文杉トレッキングのコースタイム

場所 標高 距離 累計距離 上り時刻 上り所要 下り時刻 下り所要
荒川登山口    606m    0.0km     6:10   17:00     1:00
小杉谷集落跡    660m  2.6km     2.6km     7:20     1:10   16:00     0:30
楠川分れ    720m  1.7km    4.3km     8:00     0:40   15:30     0:05
三代杉    740m  0.1km    4.4km     8:05     0:05   15:25     0:45
仁王杉    860m  2.5km     6.9km     9:00     0:55   14:40     0:10
大株歩道入口    930m  0.8km    7.7km     9:15     0:15   14:30     0:25
ウィルソン株  1030m   0.6km    8.3km     9:55     0:40   14:05     0:55
大王杉  1190m  1.1km    9.4km   11:30     1:35   13:10     0:05
夫婦杉  1230m  0.1km    9.5km   11:40     0:10   13:05     0:25
縄文杉  1300m  0.7km  10.2km   12:15     0:35   12:40
合計       ↓     6:05       ↑     4:20

※休憩時間・ガイドさんの説明時間を含みます                        総時間 10:50


以上です。