世界遺産 熊野古道 1日目 滝尻皇子~高原熊野神社
ブログを始める前に行ったところの振り返りです。
2014年10月21日(火)1日目 滝尻皇子~高原熊野神社
2014年10月22日(水)2日目 高原熊野神社~熊野本宮大社
2014年10月23日(木)3日目 那智の滝~熊野那智大社
3日間を3回に分けて記します
熊野古道は2004年7月世界文化遺産に登録されています。何本もある道からどれにするか悩みましたが、結局王道である中辺路(なかへち)を行くことにしました。紀伊半島の交通の便は案外悪く、関西方面なら一泊で行けそうですが、関東からだと2泊しないと十分に回れません。
田辺から熊野本宮に向かう中辺路(なかへち)、田辺から海岸線沿いに那智・新宮へ向かう大辺路(おおへち)、高野山から熊野本宮へ向かう小辺路(こへち)が、「熊野参詣道」として世界遺産に登録されています。
最も多くの参詣者が歩いたとされる熊野参詣道・中辺路。その難行苦行の道のりを終え、最初にたどり着くのが熊野本宮大社。最初に熊野本宮大社を望む「伏拝王子」の名は、やっとたどり着いた熊野本宮大社を伏して拝んだ、との由来からと伝えられています。
2014年10月21日(火)1日目 滝尻皇子~高原熊野神社 晴
10:48 新横浜から8:29発の新幹線のぞみ15号博多行に乗り、10:43新大阪に着きました
新大阪で11:00発の紀伊本線くろしお9号新宮行に乗換えました
12:56 くろしお9号の車窓からは海が見えます
12:56 南紀白浜方面です、海岸線すれすれに通ります
13:06 紀伊田辺駅に13:04到着しました
ここでトラブル発生! 電車を降りる準備をしていたら、乗車券・特急券がないのです。どこで失くしたのかを考えました。その結果、新大阪駅で乗換えの際ホームの売店で駅弁を買った時だと思いました。座席番号を確認するために切符を手に持っていたからです。列車がホームに入ってきたため、 あわてていました。
改札口で事情を説明すると、若い女性の駅員が「乗車券がないのなら乗車駅からの料金をお支払ください」というのです。「間違いなく買って4号車6Dの指定席に座ってきた」といっても、「それでは購入が分る領収証か控えを見せてください」といいます。えきねっとで買ったので乗車券・特急券5,270円の領収証はもらっていますが、家においてきて持っていません。
新大阪駅で落としたということを懸命に説明しますが、「それでは新大阪に探しに行かなければなりませんね」というのです。そこで、なぜ山登りの格好をしているのかを説明することにしました。「これから熊野古道を3日かけて歩き回ります。そのスケジュールがこれです」と言って、列車名・時刻・指定席番号・行動スケジュールが書かれている表を見せました。さらに「帰りは紀伊勝浦駅から名古屋に出て新幹線に乗る予定です」と言って、その乗車券・特急券を取り出しみてもらいました。
そこまで話してようやく「今日のところは通しますが、もし切符が出てきたら届けるように・・・今後は気をつけてください」ということで外に出ることができました。
13:16 紀伊田辺駅
13:16 合気道創始者 植芝盛平翁 生誕の地
JR紀伊田辺駅前には、合気道の創始者「植芝盛平」の記念碑がどっしりと座っています。
13:16 薙刀を構えた弁慶の像
13:17 駅前バスのりば案内
バス時刻表:「祝 世界遺産登録10周年 紀伊山地の霊場と参詣道」ののぼりが見えます
事前に調べたところ、紀伊田辺駅から目的地滝尻に行く次のバスは
龍神バス 道の駅奥熊野行 紀伊田辺 14:50 発 - 15:27 滝尻 着
龍神バス 道の駅奥熊野行 紀伊田辺 16:25 発 - 17:04 滝尻 着
明光バス 栗栖川行 紀伊田辺 17:20 発 - 17:58 滝尻 着
となっています。
1時間半以上待たなければなりませんので、タクシーで行こうと決めていました。
13:17 タクシーのりば:概算運賃では滝尻まで6,270円になっています
タクシーの運転手さんに滝尻バス停までいくらかを聞いたところ、6,000円とのことです。途中地震で道路が崩壊した所があり、片側通行になっていたため少し時間がかかりました。もうそろそろというところでメーターが6,000円近くになり、突然運転手さんがメーターを倒しました。「6,000円と約束したので、それ以上もらう訳にはいかない」というのです。親切な運転手さんでした。
13:56 それからまもなくして、滝尻バス停に着きました
12角形の熊野古道館が見えます
町内の12の王子社にちなんだ12角形の建物が目印の熊野古道館は、中辺路町の情報拠点で、滝尻王子の向かいにあります。熊野古道を中心とした中辺路の観光案内と歴史紹介を兼ねた休憩施設として、平成6年度まちづくり特別対策事業の認定を受けて建設されました。
14:04 熊野古道館:展示室
14:04 古道ナビカウンター
14:05 ようこそ 熊野古道へ
熊野古道館から中辺路起点の滝尻王子までは歩いて行きます。
14:32 世界遺産 紀伊山地の霊場と参詣道 熊野参詣道中辺路 石碑
14:32 滝尻王子宮:標高82m、中辺路はここからスタートします
現在の宗教法人としての名称は滝尻王子宮十郷神社(たきじりおうじぐうとうごうじんじゃ)]。前身は九十九王子の滝尻王子で、五体王子の一つに数えられた(『熊野権現蔵王宝殿造功日記』)。「滝尻」の名は、岩田川(富田川)と石船川(いしぶりがわ)の合流する地点に位置し、2つの急流がぶつかりあって滝のように音高く流れたことに由来すると伝えられる。
14:38 出だしは急な坂が続きます、誰も歩いていません
14:40 下に滝尻王子宮が見えます
14:50 胎内くぐり
この看板に誘われてちょっと寄り道をしてみます。しかし大変な目にあってしまいました。やっと通れるような狭い入口をくぐったのはいいのですが、中はもっと狭くなり背中のザックが岩にぶつかって身動きができなくなりました。暗くなった洞穴のなかでザックをおろして、頭に抱え上げながら這いつくばるように進みます。しばらくすると、立てるくらいの空間に出ました。明りが差し込んでいる出口は背丈より高いところで、しかも狭くなっています。どうしようか考えたあげく、先にザックを出口に向かって放り投げ、よじ登ってようやく外に出ることができました。かなり体力を消耗し、ぐったりしてしまいました。
後から分ったのですが、この時ザックにつけていた前年の富士山保全協力者証(缶バッジ)の表面がなくなっていました。ザックが岩に当たった際、ガリッと音がしたのです。
その時にはがれたに違いありません。しかしたとえすぐ分ったとしても、探しに戻る元気はなかったと思います
熊野古道のメインルートともいわれる中辺路にあるスポット。乳岩は滝尻王子近くにある大岩。かつて熊野参詣の途中で産気づいた藤原秀衡の妻が、この地で赤子を産み落としたといい、参詣の間、残された赤子はこの大岩から滴り落ちる乳を飲み、オオカミが守り育てていたという伝説が残る。すぐそばの大岩の下にできた穴は、「胎内くぐり」として安産祈願をする女性に昔も今も人気。
15:04 不寝(ねず)王子:標高198m、滝尻王子から0.5km
江戸時代の元禄年間頃に著された『紀南郷導記』では、ネジあるいはネズ王子と呼ばれる小さい祠の跡があると記され、不寝の字が当てられています。山賊の見張りを寝ずにしたということから名前が付いたという説もありますが、江戸時代にはすでに跡地になっていたようで、ネズの語源は明らかではないとされています。
15:11 中辺路 1:この標識が500mごとに設置されています
15:30 中辺路 2:滝尻王子から1.0km
15:38 剣の山経塚跡(つるぎのやまきょうづかあと)
ここから熊野本宮大社にかけて九品の門が建ち、ここは最初の下品下生の門があったと言われています。この経塚跡は、経典を経筒に入れ、それを壷に納めて地中に埋めたところです。明治末期に盗掘され、ここから出た常滑製の壷のみが、いま古道館に陳列されています。
15:47 中辺路 3:滝尻王子から1.5km
15:47 滝尻王子から1.5km、高原熊野神社まで2.2km
15:49 遊歩道飯森山線との分岐点
15:51 展望台:標高336m、不寝王子から1.1km
16:00 展望台から0.7km、高原熊野神社まで2.0km
16:13 霧の郷たかはらまで1.7km
16:19 中辺路 5:滝尻王子から2.5km
16:25 針地蔵尊
16:43 中辺路 6:滝尻王子から3.0km
16:44 夫婦地蔵
16:44 夫婦地蔵:しゃれた服を着ています
16:46 世界遺産熊野参詣道 なかへち 高原:この地域一帯が高原です
16:48 滝尻王子から3.3km、高原熊野神社まで0.4km
16:49 見晴らしの良いところ
16:54 中辺路 7:滝尻王子から3.5km
16:56 高原熊野神社説明板
16:59 高原熊野神社:標高317m、展望台から2.1km
高原熊野神社(たかはらくまのじんじゃ)は、高原地区の氏神。社殿は春日造りで、室町時代の様式で建てられています。熊野街道では最も古い神社建造物で県指定文化財にもなっています。
17:04 高原熊野神社
17:06 高原熊野神社から出たところ
17:09 高原熊野神社参道
17:10 この道を行くと大門王子まで行きますが、今日は高原に泊まるので戻ります
17:11 霧の郷たかはらへ行く前に天空の里山に寄ってみます
17:11 霧の里無料休憩所
17:11 高原から見える山々、標高は低いのですが雲が下に見えます
三尾山 虎ヶ峰 焼尾山 持平山
17:22 高原から見える山々
西畑山 三尾山 虎ヶ峰 焼尾山 持平山
17:23 高原から見える山々
17:33 だいぶ暗くなってきました、明りが点きはじめています
17:36 今日泊まる霧の郷たかはらに到着です
標高320mの天空。視界をさえぎるものが何もない里山に佇む、熊野古道の宿『霧の郷 たかはら』。独特の地形、気候が生み出す幻想的な風景。空から見下ろす雲海の美しさに、図らずも神々の姿を見ることができるでしょう。
オーナー・小竹 治安(しの じあん)のこだわり
イギリスで英語の勉強中に苦労してたとき、あるスペイン人が助けてくれたんです。その縁から仲良くなって夏休みも日本に帰らず、その人の家族と一緒に過ごしたりしてた。イギリスに6〜7年いた後は、「英語だけで勝負したら負けるから、スペイン語も」って祖父を説得して、スペインのグラナダに移りました。
これまた、ひょんなことからフラメンコ弾きのギタリストに師事。そこで3年間習ったギターは、今はもう18年目!もともとスペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」と熊野古道は同じ世界遺産で姉妹道だけど、スペイン人の愛郷心はとても強い。自分も含め日本人はもっと自分の国のこと知らないといけないし、もっと外国の人にも日本のことを知ってもらいたいと思いました。
そうなんです。ここのオーナーはフラメンコギターを弾くのです。このホームページを見て、熊野古道の宿はたかはらにすると決めました。行く前に電話で話をしました。名前に縁があることと、フラメンコギターを弾くことを話し、もしかしたら一緒に弾けるのではと期待したのですが、あいにく当日は出張中で実現できませんでした。
熊野古道 1日目 滝尻皇子~霧の郷たかはら の感想
熊野古道ということばは聞いたことがあっても、具体的にどうなっているかは全く知りませんでした。一泊すれば何とかなるだろうと思っていましたが、いざ調べてみると本数も少なくバスの乗継ぎも不便でとても無理だということが分りました。ネットで資料を読み込み、時刻表で乗換えを調べて今回のルートを決めたのです。当初は宿の手配、切符など二人分で予約したのですが、事情により一人で行くことになってしまいました。
スタート時間が遅かったせいでしょうか、歩き始めて宿に着くまで誰にも出会いませんでした。どことなく神秘的な雰囲気をかもしだしている道ですが、標識がしっかりしているので歩きやすかったです。それにしても体内くぐりにはまいりました。出だしで苦労したおかげで、その後は気分よく進むことができたようです。
オーナーと電話で話したとき「ギター持ってきなさいよ」といわれました。「山の格好をして持っていけませんよ」というと、「それじゃ、今度来るときには是非かついできて」とのことでした。しかし、その後行く機会も無くそのままになっています。一度オーナーのギターを聴いてみたいものです。
以上です。
1滝尻皇子~高原熊野神社 2高原熊野神社~熊野本宮大社 3那智の滝~熊野那智大社



















































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