2019.10.30 岩戸川緑道から由緒ある寺をめざして 小田急沿線自然ふれあい歩道1-12
2019.10.30 水 狛江駅~喜多見駅(岩戸川緑道)4.9km 晴
ルート:狛江駅~①岩戸川緑地公園~②明静院~③八幡神社~④慶元寺~⑤区立稲荷塚古墳緑地~⑥氷川神社~⑦区立滝下橋緑道~喜多見駅
3コースある狛江駅起点の残る2コースを歩きます。
1-12 岩戸川緑道から由緒ある寺をめざして
狛江駅~喜多見駅(岩戸川緑道)コース|小田急沿線自然ふれあい歩道|小田急電鉄
このコースは、多摩川下流域に広がる立川段丘面上に残る、かんがい用水跡地を利用した緑豊かな緑道と古墳や社寺林を巡りながら、古代からの営みと江戸時代初頭の豪族の足跡に思いをはせるコースです。狛江・喜多見一帯は、地形分類上は立川面と呼ばれる下位段丘面に位置し、北東に広がる武蔵野台地とは国分寺崖線と呼ばれる崖線によって隔てられています。この崖線からの湧水により、古代から生活が営まれ、縄文時代から平安時代にかけての古墳や遺跡が残り、由緒ある神社・仏閣が点在します。狛江・喜多見の地名は「新編武蔵国風土記稿」にその名が記載されており、狛江に関しては、平安朝中期に著された「和名抄」にも記載されているほど古い地名です。狛江の狛は「高麗」であり、当地は早くから高麗人が多く住していたと推測されるとの説もあります。喜多見は、元々は「木田見」で、鎌倉時代以来の東国の名族として知られる江戸氏ゆかりの土地です。
コースマップ
狛江駅改札を出たところにラグビーワールドカップ参加各国の国旗をデザインしたラグビーボールが置いてありました、Komae City と入っています
狛江市がラグビーワールドカップと何か関係があるのでしょうか、よく分りません
11:18 狛江駅南口、スタートしました
小田急線の高架に沿って進み、この信号を右折します
11:25 狛江三叉路、世田谷通りを横切ります
狛江市民憲章、狭い道の途中にありました
緑道に入りました
11:35 ①岩戸川緑地公園
岩戸川は、狛江駅北西に位置する弁財天の池を水源とし、かんがい用水として利用されていましたが、宅地化の進行で地下化されその跡地を利用し、緑地公園として整備されました。世田谷区内に入ると喜多見緑道と名前が変わります。
岩戸川緑道(岩戸川せせらぎ)
公園内には、静かに水が流れるせせらぎがあります。小さなあずまやで、ちょっとひと休みしてはいかがでしょう。
11:42 ②明静院に着きましたが門が閉ざされており、中へ入ることができませんでした
1530年創建と伝えられる天台宗の寺院で、江戸東叡山(上野寛永寺)の末寺かつ調布深大寺の末寺でもあります。江戸後期の天台宗の僧で漢詩人としても知られた六如慈周(りくにょじしゅう)は、当寺の学僧でした。
戦後の昭和33年、当時としては斬新なコンクリート様式に本堂が改築されましたが、極めて短命な運命で、20年後の昭和54年に木造六間方形の現本堂を落慶しました。以後平成3年には新に山門を建立し輪奐を整えました。なお、近年の調査により本尊は鎌倉期、奉安の薬師如来等は開創当時のものと判明しました。
11:43 ③八幡神社、明静院のすぐ隣です
社殿は、1955年まではかやぶき屋根でしたが、銅葺の屋根に替わりました。境内には鳥居の横に巨大なカヤノキなどの巨樹が見られます。なお、当社を含む一帯で大規模な遺跡が発見され、岩戸八幡神社遺跡とも呼ばれています。
岩戸八幡神社は、鶴岡八幡宮の御神體を懸けた永禄元年(1558)の相撲で勝った当地の勇士秋元仁左衛門が、鶴岡八幡宮の御神体を当所に持ち帰り、八幡神社を勧請したと伝えられるといいます。江戸時代には岩戸村の鎮守社に定められ、明治4年には村社に列格、明治37年、字宿屋敷の駄倉明神、字古屋敷の神明社を合祀したといいます。
鳥居の横の巨大なカヤノキ
岩戸川緑道に戻りました
うんどう遊園
喜多見中学を左折します
12:07 ④慶元寺の中に入ります
この寺は、1186年に創建した江戸氏の菩提寺です。厳粛な雰囲気の長い参道と、緑深い境内は印象的です。現在の本堂は1716年に再建されたもので、世田谷区内の寺院で現存するものとしては最古の建造物です。
趣のある参道
1755年建立の山門
慶元寺|世田谷区喜多見にある浄土宗寺院
慶元寺は、江戸太郎重長が江戸城紅葉山の辺に天台宗岩戸山大沢院東福寺として文治2年(1186)に創建、康正2年(1451)祖先累代の墓碑とともに成城(元喜多見)へ移転、応仁2年(1468)当地へ移転したといいます。
1716年に再建された本堂、世田谷区内の寺院で現存するものとしては最古の建造物
江戸太郎重長公の像
江戸氏の2代目。鎌倉幕府の記録である「吾妻鏡」に何度もその名が出てくる人物です。
近代人にも見えますが、狩姿を表しているそうです。
反対側から見た参道
慶元寺を出て稲荷塚古墳へ向う途中、コースには入っていない須賀神社に寄ってみました
須賀神社
須賀神社は承応年間(1652~54年)に喜多見久大夫重勝が喜多見館内の庭園に勧請したのがはじまりといわれ、この辺りでは「天王様」と呼ばれ親しまれています。湯花神事は8月2日の午後8時から行われます。・・・湯がかかると一年間病気をしないという、厄払いの神事です。
12:21 ⑤区立稲荷塚古墳緑地です
緑地内の稲荷塚古墳は、直径約13m、高さ2.5mの円墳で、周囲に幅2.5mの周濠があったといわれています。古墳時代後期7世紀の砧(きぬた)地域の有力な族長の墓と考えられ、世田谷区指定史跡(古墳)に指定されています。
昭和34年(1959年)と昭和55年(1980年)の2回の発掘調査によって、周溝や泥岩切石積み石室の存在が確認され、石室からは古墳に葬られた人の身分を示す圭頭大刀(けいとうのたち)、耳環(じかん)=イヤリング や土師器(はじき)などが出土しています。これらの副葬品から、この古墳は6世紀末~7世紀初(約1,400年前)につくられたと考えられます。
喜多見小学校発祥の地碑、氷川神社へ行く途中にあります
12:29 ⑥氷川神社に着きました
成城、喜多見、砧地区の鎮守様で、創建は740年といわれます。二の鳥居は都内最古の部類に入り世田谷区有形文化財に、また節分祭行事(神事)と秋の祭礼に奉納される神前神楽は無形民俗文化財に指定されています。
喜多見氷川神社|世田谷区喜多見の神社
喜多見氷川神社は、天平十二年(七四〇)の創建と伝えられ、かつての別当寺禱善寺が長禄元年(1457)中興であったことからも室町時代以前の創建と考えられます。慶安2年社領10石2斗の御朱印状を江戸幕府より拝領、明治6年村社に明治17年には郷社に列格していました。大蔵氷川神社・宇奈根氷川神社とともに三所明神社と称されるといいます。
二の鳥居、世田谷区内最古の鳥居、1654年
12:32 氷川神社拝殿
参道に落ちていた松ぼっくり
世田谷区立 喜多見四丁目ファミリー農園
12:50 念仏車とお堂
念仏車とは念仏を唱えながら石柱にある六角形の車輪部を廻すもので、1回廻す毎に、お経を一巻読んだと同じ功徳があるとされているそうです
農村風景が残る喜多見に古くからある道がいかだ道です。かつて筏師が多摩川上流に戻るために使用した道で、その道沿いにある念仏車は喜多見に残る民間信仰の面影を今に留めている貴重な文化財です。
12:53 ⑦区立滝下橋緑道を横切ります
滝下橋緑道は、かつて六郷用水であった場所を利用して整備された緑道です。六郷用水は、徳川家康が多摩川沿岸地域(六郷領)の新田開発のため、代官小泉次大夫に開削させた用水掘りで、別名「次大夫堀」とも呼ばれています。延長306メートル
13:06 喜多見駅、ゴールしました
コースタイム:1-12 岩戸川緑道から由緒ある寺をめざして
経由地・日付・天気 | 距離 | 累計 | 総h | 所要h | 見学h | 着t | 発t |
---|---|---|---|---|---|---|---|
狛江駅 | 0m | 0:00 | 11:18 | ||||
①岩戸川緑地公園 | 1100m | 1100m | 0:17 | 0:17 | 0:00 | 11:35 | 11:35 |
②明静院 | 330m | 1430m | 0:24 | 0:07 | 0:00 | 11:42 | 11:42 |
③八幡神社 | 20m | 1450m | 0:29 | 0:01 | 0:04 | 11:43 | 11:47 |
④慶元寺 | 1200m | 2650m | 0:58 | 0:20 | 0:09 | 12:07 | 12:16 |
⑤区立稲荷塚古墳緑地 | 350m | 3000m | 1:05 | 0:05 | 0:02 | 12:21 | 12:23 |
⑥氷川神社 | 500m | 3500m | 1:19 | 0:06 | 0:08 | 12:29 | 12:37 |
⑦区立滝下橋緑道 | 700m | 4200m | 1:37 | 0:16 | 0:02 | 12:53 | 12:55 |
喜多見駅 | 700m | 4900m | 1:48 | 0:11 | 13:06 | ||
コース1-13へ | |||||||
2019/10/30(水) 晴 | 4900m | 1:48 | 1:23 | 0:25 |
1-12 狛江駅~喜多見駅(岩戸川緑道)の感想
前日は雨でしたが今日はよく晴れわたって、絶好のウォーキング日和です。狛江駅の構内や改札前にラグビーワールドカップ関連のものがたくさんありました。多くは狛江市役所が関わっているようです。周辺に会場がある訳でもなく、なぜそこまで力をいれているのかよく分りません。
このコースは緑道を中心に、狭い道のところを多く通ります。狛江市側の岩戸川緑道が世田谷区喜多見に入ると喜多見緑道に変るということです。うんどう遊園を過ぎたところから喜多見になるようです。
慶元寺の杉並木を通る参道は都会とは思えない趣を感じました。墓地の方へ行けば三重の塔があったようです。残念ながら見落としてしまいました。
この辺りには古墳がいくつかありますが、コースで寄るのは稲荷塚古墳だけです。こじんまりとしていて、よく整備されています。ベンチにいた男性がのんびり本を読んでいました。
以上です。
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