mesetaのブログ

ウォーキングとフラメンコ
Walking,Flamenco&Guitar
Caminante,Flamenco y Guitarra

2020.02.11 雄大な眺望が広がる弘法山を目指して 小田急沿線自然ふれあい歩道3-36

2020.02.11(火)鶴巻温泉駅~秦野駅コース 7.2km 晴
ルート:鶴巻温泉駅~①駅前の植物(鶴巻温泉)~②極楽寺~③石座神社(せきざじんじゃ)~④沿道の植物(極楽寺から菅原神社)~⑤菅原神社~⑥自興院~⑦登山道の植物(自興院から弘法山)~サブ⑮八幡神社(南矢名八幡神社)~サブ⑯前田夕暮の碑~⑦登山道の植物(弘法山登山道分岐点)~⑧弘法山公園~⑨めんようの里~⑩弘法山公園展望台(権現山)~⑪沿道の植物(権現山から浅間山)~⑫命徳寺~⑬水無川~⑭弘法の清水~秦野駅


前回までに35コースを回り、全70コースの半分に達していました。今日から後半になります。


3-36 鶴巻温泉駅~秦野駅コース
鶴巻温泉駅~秦野駅コース|小田急沿線自然ふれあい歩道|小田急電鉄
鶴巻温泉には、鎌倉時代の名門三浦氏の一族で、頼朝挙兵に応じ武勇をもって活躍し、初代侍所別当に任ぜられた和田義盛の別邸跡地があり、「いざ鎌倉」に備えた地であります。「東波多野城」の城域であった弘法山、権現山の山頂からの眺望は格別であり、丹沢山系に抱かれた秦野盆地を見下ろすことができます。秦野はかつて「たばこ」でも有名で、1704年の富士山噴火が機縁で「たばこ」の栽培が始まり、新編相模国風土記に「波多野煙草と称し、佳品なり」と記されるほどでした。当時を偲ぶ碑が弘法山と権現山を結ぶ「馬場道」に設置されています。雄大な山々を背景に武士が駆け抜けた地、思想の哲人が修行の場に選んだ地を肌に感じながら巡るコースです。

9:08  鶴巻温泉駅 北口、スタートしました


  ①駅前の植物(鶴巻温泉) 
鶴巻温泉の駅前広場から弘法山に向かう道路には、ナンキンハゼやシラカシの街路樹が植栽されています。ナンキンハゼは落葉高木で種子から得られる油脂をセッケンなどに、茎の皮や根の皮を漢方として利用されます。


9:19  ②極楽寺 

境内には本堂のほか、観音堂、無神社、天神社、稲荷社、白山社があります。中でも観音堂の十一面観音像菩薩立像は秦野市の重要文化財に指定されています。境内の庭木は手入れが行き届き、刈り込みで気持良いほどです。

萬陽山 極楽寺-観音堂について
極楽寺の十一面観音菩薩は平安時代に作られたとされる仏像です。明治初旬に鶴巻上地区より移転され、昭和54年3月23日に『秦野市指定重要文化財』に指定されました。昭和58年1月に観音堂が建立され現在に至ります。


9:31  東名高速道路、上ノ窪橋


9:36  ③石座神社(せきざじんじゃ) 

こんもりとした社叢林の中に佇むこの神社の御神体は、石座と言われる大きな自然石です。この石は、日本武命が東征の時に腰を掛けたものと伝えられています。境内は児童公園としても利用されており、遊具などが設置されています。

石座神社 | はだの旬だより-秦野市観光協会
吾妻山の麓にある神社です。この神社は名前の通り「石座(せきざ)」といわれる大きな自然石が御神体です。この石は日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の時に腰を掛け、休息をしたものと伝えられています。


道を探して神社を一周してしまいました


野仏と温泉のみち案内図


9:59  ④沿道の植物(極楽寺から菅原神社) 

弘法山を望みながら水田と山間の棚田を巡っていく沿道の路傍には、春のクサボケ、ノアザミ、ミヤコグサ、ゲンゲやコマツナギなどが見られます。秋にはツリガネニンジン、ヤマハッカ、フジバカマなどが目を楽しませてくれます。


10:00  桜並木 


10:04  ⑤菅原神社 

御神体は菅原道真の木造座像で、境内には天王社、稲荷社、金比羅社があります。境内の一角にあるタブノキは、幹周囲長3mに達する大木で、見られるのは大変珍しく、秦野市指定第1号の保存樹木となっています。


自興院入口

自興院 秦野市
自興院には1708年<宝永5>北矢名村で生まれ、江戸に住んでいた人が造立した寄木造りの地蔵尊が安置されており、安産の仏様として信仰されている。もとは天神台<現:おおね台団地>の堂にあったものだが、堂が荒れたため自興院に移された。太平洋戦争末期には、横浜市の磯子国民学校学童60人が集団疎開をしていた。


10:23  ⑥自興院 

陽始によって開山された曹洞宗の寺院で、本尊は釈迦如来像です。寺院入り口にはイロハモミジとサルスベリの老木があり、多くの樹木と鳥のさえずりに囲まれた寺には、奥深い山里の趣ある雰囲気が漂っています。


自興院墓地にあった蝋梅(ロウバイ)


10:36  弘法山方面、この狭い道を上り山道に入ります


10:49  ⑦登山道の植物(自興院から弘法山) 登山道分岐点
ここを左折してサブコースに入り、下っていきます

秋の登山道では、ガマズミやオケラなど、紅葉や赤く色づく実や白や黄色の花を楽しむことができます。オケラはキク科の多年草で9~10月に白色の花が咲きます。若芽は美味な山菜として楽しむことができます。


10:53  「これはとても数の少ない草花です  手を触れぬようお願いします」
種類は書いてありません


弘済学園方面分岐点、右の東海大学前駅方面へ行きます


この先の分岐には標識がなく、間違って弘済学園方面に行ってしまいました
スマホアプリで位置を確認し、途中で戻りました


11:15  サブ⑮八幡神社(南矢名八幡神社) 

本殿は「三間社入母屋造」という形式で、秦野市の重要文化財に指定されています。御神体は木造、高さ七寸で南矢名の鎮守として村民の尊敬は厚いものがあります。樹木で覆われた境内は、弘法山への登山道入り口ともなっています。

南矢名 八幡神社本殿 | 秦野市役所
本殿は千鳥破風(ちどりはふ)と軒唐破風(のきからはふ)つきの華やかな入母屋造の市内最大級の規模を持つ社殿です。廻り縁(まわりぶち)に腰組(こしぐみ)を用い、手狭を篭彫り(かごぼり)するなど進んだ形式を示しています。彫刻の技術は高く材質も良いものです。


住宅街を通り、東海大学前駅方面へ


11:34  サブ⑯前田夕暮の碑 

前田夕暮は、明治から昭和にかけ活躍した、神奈川県を代表する歌人です。処女歌集「収穫」の一首「塚おほき相模は悲ししめりたる枯草の香にうす明かりして」が注目され、若山牧水とともに一躍自然主義歌人の代表となりました。

前田夕暮生誕の地
前田夕暮は1883年<明治16>7月27日に南矢名村で生まれた。本名は洋造という。当時、このあたりは農村地帯で、家も農業を営んでいた。尋常高等大根小学校を卒業した後、中郡共立中学校<秦野高校の前身>に入学したが、途中で退学した。1904年<明治37>21歳で上京し、尾上柴舟(さいしゅう)の門下に入り、2年後には白日社(はくじつしゃ)を設立した。また、1910年<明治43>には、「収穫」を発表し、若山牧水とともに自然主義の新しい作風で近代短歌に1ページをかざった。翌年、雑誌「詩歌(しいか)」を創刊し、以後10余年、口語発想自由律短歌に専念したが、その後、定型詩にもどった。1951年<明治26>4月20日、東京都杉並区荻窪の自宅で69歳の生涯を閉じた。

ここで先ほどのサブルート分岐点へ戻ります


八幡神社・弘法山方面へ


11:50  八幡神社参道


山道を上っていきます


12:05  ⑦弘法山登山道分岐点 に戻ってきました


12:20  弘法山釈迦堂(しゃかんどう)

秦野市観光協会−「弘法山公園散策マップ」
釈迦堂:江戸時代に龍法寺の僧 馨岳永芳(けいがくえいほう)が、釈迦如来像と弘法大師像を祀った釈迦堂としたのが始まりです。1766年(明和3年)の火災で釈迦像が焼失し、石造りであった弘法大師像だけが残りました。その後、弘法大師像は現在の木像になり堂は再建されましたが、釈迦像は安置されませんでした。現在の釈迦堂は1964年(昭和39年)に建設されました。


弘法山山頂の眺望

鐘楼:時刻を知らせる「時の鐘」として、江戸時代から1956年(昭和31年)まで秦野周辺地域の人々に親しまれてきました。この鐘は1757年(宝暦7年)に龍法寺6世が最初に鋳造しました。その後、火災などに遭って、再鋳され、現在の鐘は1801年(享和元年)のものです。


ここは関東ふれあいの道神奈川県コース9で取りました
関東ふれあいの道 神奈川県コース9 弘法大師と桜のみち - mesetaのブログ

弘法山 - こうぼうやま:標高235m-関東 - Yamakei Online / 山と溪谷社
弘法山は、弘法大師が千座の護摩を修めたという信仰の山で、「神奈川の景勝10選」「花の名所百選」にも指定される。山頂には「乳の水」と呼ばれる井戸があり、かつては乳の出の悪かった母親がこの水を飲みに来たという。現在もこの水はポンプを通じて飲むことができる。


弘法山鐘楼全体


祝日の昼時で、ベンチは満席です、中央右に見えるのが乳の井戸

乳の井戸:弘法山山頂にある井戸。言い伝えによると、この井戸から湧き出た水は白く濁り、乳の香りがしていたということです。この井戸の水を飲むと乳がよく出るようになると言われ、夜中、人知れず山に登り、人が多かったといわれています。他に眼病にも効果があるとも伝えられています。


長い階段を下ります


この下にめんようの里があります


12:28  ⑧弘法山公園 

弘法山の山頂には、釈迦堂、鐘楼、四所神社、弘法清水井戸(乳の水)、句碑などがあります。釈迦堂には弘法大師の木像があります。イチョウとウラジロガシの巨木が目を引き、県の景勝50選、花の名所100選にも制定されています。


  ⑨めんようの里 ルートから外れているので寄りません
弘法山から権現山に至る北西斜面の中腹に、羊を放牧している「めんようの里」があります。羊の種類は顔の黒いサフォークで、羊たちと楽しくふれあうことができます。


トイレ利用にはトイレチップが必要です


権現山はこの階段の先です


12:39  権現山山頂の平和塔


前田夕暮の歌碑

前田夕暮歌碑
権現山の山頂には、秦野市出身の歌人である前田夕暮の歌碑がある。
 生くること  かなしと思ふ山峡(やまかい)は  はだら雪ふり  月照りにけり
「この山峡にぼたぼたと雪が降っているのを寒月(かんげつ)が凄(すご)いまでに照らし出している。それを見ていると生きていくことがせつなくいとおしく思われることだ。」の歌意で、1946年〈昭和21〉の作品である。1951年〈昭和26〉に、秦野高校創立25周年記念の一つとして、歌碑建設が行われたという。すでに病の床についていた夕暮は、歌碑は必ず富士山のよく見える所に建ててもらいたいと、注文したと言われている。

前田夕暮 解説


12:41  ⑩弘法山公園展望台(権現山) 

権現山からは雄大な眺望が広がり、明治期に草競馬を行った馬車道付近一帯は、サクラの名所となっています。秦野市の調査によると浅間山、権現山、弘法山、城山までの間が「東波多野城」の城域だとされています。
秦野市観光協会−「弘法山公園散策マップ」
展望台:2001年に建てられた展望台です。晴れた日には表丹沢のやまなみから相模湾から、江ノ島、房総半島まで360度の展望を楽しむことが出来ます。この展望台からの富士山の眺望は素晴らしく、関東の富士見百景に選ばれています。


権現山展望台からの富士山


権現山展望台から南西(箱根方面)


権現山展望台から南方面


権現山展望台と富士山


12:53  ⑪沿道の植物(権現山から浅間山) 、グリーンセンター経由秦野駅2.7km

落葉樹のクヌギ・コナラ林だけでなく、常緑樹のアラカシなどが混じっている樹林もあります。夏季には樹林内に多数生息しているセミ類や、樹液の出ているクヌギ、コナラなどに集まるコクワガタ、カブトムシなどが見られます。


13:04  はだのグリーンセンター


13:04  富士見湯

日帰り温泉名水はだの富士見の湯
名水はだの富士見の湯は、2017年10月1日にオープンした日帰り温泉で、名水百選の「おいしさ」で全国1位に選ばれた秦野名水をつかった、やさしいお湯が自慢です。


13:25  ⑫命徳寺 

玉寶山命徳寺といい天台宗の寺院です。山門は秦野市の重要文化財に指定されています。17世紀初頭の築造とされる山門の形式は「薬医門」といい、かやぶきの屋根、材質も当時のままで残っている貴重なものです。

命徳寺 山門 | 秦野市役所
薬医門(やくいもん)、切妻造(きりづまづくり)、茅葺(かやぶき)、桁行2.4メートル、梁行1.53メートル
17世紀初期建造小規模の薬医門で軒は一間(約1.8メートル)ですが、垂木は大きく反りあがっています。冠木(かぶき)上に男梁(おうつばり)を組み、先端に出組斗(でくみと)を乗せ妻虹梁(つまこうりょう)を受けます。妻飾りは板蟇股(いたかえるまた)です。材質はケヤキで当初材をほぼ残す市内最古の建築物です。


13:32    ⑬水無川 

秦野盆地の中央を流れる水無川は大倉付近から伏流水となり、今泉・平沢付近で水が湧き出しています。水無川は、洪水時以外は水量が少なく、特に冬の渇水期には、一部の区域で流れがなくなることもあります。


弘法の清水方面へ左折します


13:39  ⑭弘法の清水 

弘法大師が立ち寄り水を所望しましたが、水瓶に水がなくくんできた水を村人が差し出しました。その親切に感謝し地面に錫杖を突き刺したところ、清水が湧き出てきたことから「弘法の清水」と呼ぶようになりました。

秦野市観光協会-観光スポット情報【弘法の清水】
ある夏の日のこと、一人の旅の僧が水を恵んでもらおうと、ある農家を訪れましたが、その家には水がありませんでした。「ちょっと待って下さい。」と外に出た娘はなかなか帰ってきません。水を求めて遠くまで行ったのでした。僧は大変感謝し、持っていた杖を地面につくと、そこから水が湧き出てきました。後になって、旅の僧が、弘法大師とわかり、この井戸を弘法の清水と呼ぶようになりました。


13:42  寿徳寺

寿徳寺 (秦野市) - Wikipedia
寿徳寺(じゅとくじ)は神奈川県秦野市にある曹洞宗の寺院。山号は福養山。境内にある百番観音堂 : 元は栄螺堂と称して寛政12年(1800年)9月創建、秦野市尾尻86番地3号にあったが、その後この地に移転した。西国三十三番、坂東三十三番、秩父三十四番を一堂に併せて百番とし、「百番観世音」と称した。


13:44  寿徳寺遊水地

寿徳寺湧水
「弘法の清水」の近く、小田急線沿いの寿徳寺の裏側にある湧水地で、秦野市の水道水源になっています。(汲むこと、飲むことは出来ません)


13:49  秦野駅 、ゴールしました


コースタイム:3-36 雄大な眺望が広がる弘法山を目指して

経由地・日付・天気 距離 累計 総h 所要h 見学h 着t 発t
鶴巻温泉駅         0m  0:00    9:08
①駅前の植物(鶴巻温泉)
②極楽寺     620m     620m  0:14  0:11  0:03    9:19    9:22
③石座神社(せきざじんじゃ)     850m   1470m  0:32  0:14  0:04    9:36    9:40
④沿道の植物(極楽寺から菅原神社)  0:51  0:19  0:00    9:59    9:59
⑤菅原神社     600m   2070m  0:58  0:05  0:02  10:04  10:06
⑥自興院     890m   2960m  1:18  0:16  0:04  10:22  10:26
⑦登山道の植物(弘法山登山道分岐点)     400m   3360m  1:41  0:23  0:00  10:49  10:49
サブ⑮八幡神社(南矢名八幡神社)     600m   3960m  2:08  0:26  0:01  11:15  11:16
サブ⑯前田夕暮の碑   1000m   4960m  2:27  0:18  0:01  11:34  11:35
⑦登山道の植物(弘法山登山道分岐点)   1600m   6560m  2:57  0:30  0:00  12:05  12:05
⑧弘法山公園     330m   6890m  3:15  0:15  0:03  12:20  12:23
⑨めんようの里     260m   7150m  3:15
⑩弘法山公園展望台(権現山)     900m   8050m  3:38  0:16  0:07  12:39  12:46
⑪沿道の植物(権現山から浅間山)  3:45  0:07  0:00  12:53  12:53
⑫命徳寺   1300m   9350m  4:19  0:32  0:02  13:25  13:27
⑬水無川  4:24  0:05  0:00  13:32  13:32
⑭弘法の清水     600m   9950m  4:32  0:07  0:01  13:39  13:40 
秦野駅     450m 10400m  4:41  0:09  13:49 
コース3-37へ
2020/2/11(火) 晴 10400m  4:41   4:13  0:28


3-36 鶴巻温泉駅~秦野駅コース の感想
これまで月8コースのペースで回り今日は36コース目、いよいよ後半に入ります。
思ったよりタフなコースで、約10kmなのに4時間41分もかかってしまいました。特に自興院から先の山道は細くて急な道で誰に会うこともなく、コースをはずれていないか確かめながら進みました。それにもかかわらず弘済学園への二つ目の分岐点でミスをしてしまいました。分岐点に標識がなかったのです。その時は気が付かなかったのですが、後でコースマップを確認したらその部分の拡大図が書いてありました。自分のミスを棚に上げ、そんなことより現場に標識さえあればミスを防げるのにと強く思いました。
このコースの弘法山公園(権現山~弘法山)は関東ふれあいの道「神奈川県コース9 弘法大師と桜のみち」で、2016年1月28日(木)に来ています。
快晴で祝日ということもあって、弘法山公園釈迦堂から権現山展望台あたりは子供連れも多く、大勢の人が出ていました。


以上です。
                                   前のコース3-35 ⇦   36   ⇨ 次のコース 3-37
                                       鶴巻温泉駅~鶴巻温泉駅                        秦野駅~渋沢駅