mesetaのブログ

ウォーキングとフラメンコ
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Caminante,Flamenco y Guitarra

2023.6.21 江戸東京たてもの園 に行ってきました

2023.6.21(水)曇  1.8km  


小金井市や武蔵野市のコースで何回か都立小金井公園を訪れ、そのときに見かけた施設が気になっていました。広大な公園の一角にひときわ目立つ建物に近づくと、それが「江戸東京たてもの園」でした。
今日は「江戸東京たてもの園」だけを目的に、ぐるっと一周してみます。


都立小金井公園の概要は次の通りです。
小金井公園|公園へ行こう!
玉川上水沿いに位置した、面積約80ヘクタール(日比谷公園の5倍、上野恩賜公園の1.5倍)の広大な公園です。この公園は広々とした草地、それを取り巻く雑木林、桜の園、わんぱく山、弓道場、SL(C57)展示、16面のテニスコートと内容豊かな公園です。

下にある所在地を見ると、小金井市、小平市、西東京市、武蔵野市と4つの市にまたがっていることが分ります。中央左にある江戸東京たてもの園は小金井公園の施設案内をみても含まれていません。黒く塗られて、どうやら小金井公園とは別物ということのようです。


次に、江戸東京たてもの園の概要を見てみます。
江戸東京たてもの園
東京都は、1993年(平成5)東京都江戸東京博物館の分館として、敷地面積約7haを擁する「江戸東京たてもの園」を開設しました。当園では、現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示するとともに、貴重な文化遺産として次代に継承することを目指しています。

小金井公園の面積は804,902.97平方メートル(令和4年6月1日現在)なので、約80haとなります。従って、江戸東京たてもの園の約7haは十分の一にもなりません。


江戸東京たてもの園には駐車場がないため、アクセスのよい小金井公園の第一駐車場一番奥に車を停めて公園内に入りました。


「小金井公園のさくら」案内板


たてもの園前広場から見た旧光華殿  江戸東京たてもの園 入口


ビジターセンター(旧光華殿)江戸東京たてもの園 入口  外国人の団体が並んでいます

ビジターセンター(旧光華殿)(きゅうこうかでん)
1940年(昭和15)に皇居前広場で行われた紀元2600年記念式典のために仮設された式殿です。
1941年(昭和16)に小金井大緑地(現在の小金井公園)に移築されました。 江戸東京たてもの園の開園にあたり、ビジターセンターとして改修しました。


受付で入園券を発行後、各建物に入る際脱いだ靴を入れるポリ袋をもらって出発です。


入園券  一般 400円  65歳以上 200円 ですが、今日は第3水曜日(シルバーデー)のため、65歳以上無料


西ゾーンから左回りに見ていきます


W1 常盤台写真場(ときわだいしゃしんじょう)

建築年代1937年(昭和12)所在地板橋区常盤台一丁目  
健康住宅地として開発された郊外住宅地常盤台に建てられた写真館です。


屋外展示物  都バス

W2 三井八郎右衞門邸(みついはちろうえもんてい)東京都指定有形文化財

建築年代 主屋:1952年(昭和27)土蔵:1874年(明治7) 所在地 港区西麻布三丁目
客間と食堂部分は、1897年(明治30)頃京都に建てられ、戦後港区に移築されたものです。また、蔵は1874年(明治7)の建築当初の土蔵に復元しました。


W8 綱島家(農家)(つなしまけ)

建築年代 江戸時代中期  所在地 世田谷区岡本三丁目  
多摩川をのぞむ台地上にあり、広間型の間取りを持つ茅葺きの民家です。広間をかこむ長方形断面の大黒柱や、オシイタという古い形式の板などから、建物の歴史が感じられます。

W3 奄美の高倉(あまみのたかくら)[旧武蔵野郷土館収集]小金井市指定有形文化財

建築年代 江戸時代末期頃  所在地 鹿児島県大島郡宇検村
湿気や鼠の害から穀物を守るために、建物本体を地面から高く上げています。
このような高床式の建物は、東京都の八丈島などにも見られます。


W4 吉野家(農家)(よしのけ)[旧武蔵野郷土館収集]小金井市指定有形文化財

建築年代 江戸時代後期  所在地 三鷹市野崎二丁目
吉野家は江戸時代に野崎村(現在の三鷹市野崎)の名主役を務めた家といわれ、式台付きの玄関や付け書院のある奥座敷に格式を見ることができます。


W5 八王子千人同心組頭の家(はちおうじせんにんどうしんくみがしらのいえ)

建築年代 江戸時代後期  所在地 八王子市追分町 
八王子千人同心は、江戸時代、八王子に配備された徳川家の家臣団です。 拝領屋敷地の組頭の家は、周辺の農家と比べると広くありませんが、 式台付きの玄関などは、格式の高さを示しています。


W10 デ・ラランデ邸(で・ららんでてい)

建築年代 1910年(明治43)ころ  所在地 新宿区信濃町
この住宅は、元は平屋建ての洋館でしたが、1910年(明治43)年ころ、ドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデにより3階建てとして大規模に増築されました。その後、何回か所有者が変わりましたが、1956年(昭和31)から、三島海雲氏がこの住宅に住んでいました。1999年(平成11)まで新宿区信濃町に建っていました。

W9 小出邸(こいでてい)東京都指定有形文化財

建築年代 1925年(大正14)  所在地 文京区西片二丁目
日本におけるモダニズム運動を主導した建築家堀口捨己が、ヨーロッパ旅行からの帰国直後に設計した住宅です。
当時ヨーロッパで流行していたデザインと、日本の伝統的な造形を折衷した造りになっています。


W6 前川國男邸(まえかわくにおてい)東京都指定有形文化財

建築年代 1942年(昭和17)  所在地 品川区上大崎三丁目
日本の近代建築の発展に貢献した建築家前川國男の自邸として、 品川区上大崎に1942年(昭和17)に建てられた住宅です。戦時体制下、建築資材の入手が困難な時期に竣工しています。 外観は切妻屋根の和風、内部は吹き抜けの居間を中心に書斎・寝室を配した シンプルな間取りになっています。


W7 田園調布の家(大川邸)(でんえんちょうふのいえ)

建築年代 1925年(大正14)  所在地 大田区田園調布四丁目
1925年(大正14)郊外住宅地の一つである大田区田園調布に建てられた住宅です。
居間を中心に食堂・寝室・書斎が配置されています。また、当時としては珍しく全室洋間となっています。


センターゾーンに移動しました


C2 旧自証院霊屋(きゅうじしょういんおたまや)東京都指定有形文化財

建築年代 1652年(慶安5)  所在地 新宿区市ヶ谷富久町
尾張藩主徳川光友の正室千代姫が、その母お振の方(三代将軍徳川家光の側室)を供養するために建立(こんりゅう)した霊屋です。


C3 高橋是清邸(たかはしこれきよてい)

建築年代 1902年(明治35)  所在地 港区赤坂七丁目
明治から昭和のはじめにかけて日本の政治を担った高橋是清の住まいの主屋部分です。
総栂普請(そうつがぶしん)で、洋間の床は寄木張りになっています。2階は是清の書斎や寝室として使われ、1936年(昭和11)の2・26事件の現場になりました。

C6 会水庵(かいすいあん)

建築年代 大正期頃  所在地 杉並区西荻北五丁目
宗徧(そうへん)流の茶人、山岸宗住(会水)が建てた茶室です。1957年(昭和32)、劇作家の宇野信夫が買い取り、西荻窪に移築しました。 本畳三枚と台目畳一枚からなる三畳台目の小間の茶室です。


C5 伊達家の門(だてけのもん)[旧武蔵野郷土館収集]

建築年代 大正期  所在地 港区白金二丁目
旧宇和島藩伊達家が大正時代に東京に建てた屋敷の表門です。〈起り屋根(むくりやね)〉の片番所を付けるなど、大名屋敷の門を再現したような形をしています。


屋外展示物  皇居正門石橋飾電燈  

年代 明治20年代  旧所在地千代田区千代田
石橋の欄干両側にある男柱石に計6基設置されていたもののひとつです。飾電灯の台座にあたる男柱石の部分は、展示にあたり復元したものです。


屋外展示物 上野消防署(旧下谷消防署)望楼上部   

建築年 1925年(大正14)  旧所在地台東区東上野5丁目
望楼は火の見櫓の近代版です。三脚四層式外廊型で、旧所在地では約23.6mの高さがありました。1970年(昭和45)まで使用されました。

東ゾーンへ移動しました


E8 万世橋交番(まんせいばしこうばん)  

建築年代 明治後期(推定)  所在地 千代田区神田須田町一丁目
デザインや建築様式から明治時代のものと思われます。
正式名称は須田町派出所。神田の万世橋のたもとにあり、移築の時にはトレーラーでそっくり運びました。


E11  村上精華堂(むらかみせいかどう)

建築年代 1928年(昭和3)  所在地台東区池之端二丁目
台東区池之端の不忍通りに面して建っていた小間物屋(化粧品屋)です。昭和前期には、化粧用のクリーム・椿油や香水等を作って、卸売りや小売りを行っていました。正面は人造石洗い出しで、イオニア式の柱を持ち、当時としてはとてもモダンな造りとなっています。



E1 天明家(農家)(てんみょうけ)[旧武蔵野郷土館収集]小金井市指定有形文化財

建築年代 江戸時代後期  所在地 大田区鵜の木一丁目
江戸時代、鵜(う)ノ木村(現在の大田区内)で名主役を勤めた旧家です。
正面に千鳥破風(ちどりはふ)をもつ主屋・長屋門・枯山水庭園などに高い格式がうかがえます。

E3 鍵屋(居酒屋)(かぎや)[旧武蔵野郷土館収集]

建築年代 1856年(安政3)  所在地 台東区下谷二丁目
台東区下谷の言問通りにあった居酒屋です。震災・戦災をまぬがれた鍵屋は、1856年(安政3)に建てられたと伝えられています。建物と店内は1970年(昭和45)頃の姿に復元しています。

清酒値段表  優等 一升に付  代1円30銭


E4 子宝湯(こだからゆ)

建築年代 1929年(昭和4)  所在地 足立区千住元町
東京の銭湯を代表する建物です。神社仏閣を思わせる大型の唐破風(からはふ)や、玄関上の七福神の彫刻、脱衣所の折上格天井など贅(ぜい)をつくした造りとなっています。

入浴料金 大人 12歳以上 金15円 昭和28年2月

E5 仕立屋(したてや)

建築年代 1879年(明治12)  所在地 文京区向丘一丁目
明治初期に現在の文京区向丘に建てられた〈出桁造り〉の町家です。 内部は大正期の仕立屋の仕事場を再現しています。


E14 万徳旅館(まんとくりょかん)  

建築年代 江戸時代末期~明治時代初期  所在地 青梅市西分町
青梅市西分町の青梅街道沿いにあった旅館です。建物は創建当初に近い姿に、室内は旅館として営業していた1950年(昭和25)頃の様子を復元しています。


E2 小寺醤油店(こでらしょうゆてん)

建築年代 1933年(昭和8)  所在地 港区白金五丁目  
大正期から、現在の港区白金で営業していた店です。味噌や醤油、酒類を売っていました。
庇の下の腕木とその上の桁が特徴の〈出桁造り(だしげたづくり)〉がこの建物のみどころです。

E12 川野商店(和傘問屋)(かわのしょうてん)

建築年代 1926年(大正15)  所在地 江戸川区南小岩八丁目
傘づくりが盛んであった江戸川区小岩に建てられた和傘問屋の建物です。内部は1930年(昭和5)頃の和傘問屋の店先の様子を再現しています。


たべもの処 蔵(1階休憩処・2階たべる処) うどん営業中


E6 武居三省堂(文具店)(たけいさんしょうどう)
建築年代 1927年(昭和2)  所在地 千代田区神田須田町一丁目

明治初期に創業した文具店です。当初は書道用品の卸をしていましたが、後に小売店に変わりました。
建物は震災後に建てられた〈看板建築〉で前面がタイル貼りになっていて屋根の形にも特徴があります。


E7 花市生花店(はないちせいかてん)

建築年代 1927年(昭和2)  所在地 千代田区神田淡路町一丁目
昭和初期に建てられた〈看板建築〉の花屋です。建物の前面は花屋らしくデザインされています。店内は昭和30年代の花屋を再現しています。

E13 大和屋本店(乾物屋)(やまとやほんてん)

建築年代 1928年(昭和3)  所在地 港区白金台四丁目
港区白金台に1928年(昭和3)に建てられた木造3階建ての商店です。3階の軒下を伝統的な〈出桁造り〉にする一方、間口に対して背が非常に高く、看板建築のようなプロポーションを持ったユニークな建物です。戦前の乾物屋の様子を再現しています。

ゴールデンバット・朝日・みのり・白梅


E9 植村邸(うえむらてい)  

建築年代 1927年(昭和2)  所在地中央区新富二丁目
建物の前面を銅板で覆ったその姿は、〈看板建築〉の特徴をよくあらわしています。
外観は、全体的に洋風にまとまっていますが、2階部分は和風のつくりとなっています。


E10 丸二商店(荒物屋)(まるにしょうてん)

建築年代 昭和初期  所在地千代田区神田神保町三丁目
昭和初期に建てられた荒物屋です。小さい銅板片を巧みに組み合わせて模様をかたち作り、建物の正面を飾っているのが特徴です。
店内は昭和10年代の様子を再現しています。裏手には長屋も移築し、それとともに路地の様子も再現しています。

屋外展示物 都電7500形  

製造年 1962年(昭和37)  所属営業所青山営業所→柳島営業所→荒川営業所
渋谷駅前を起終点とし、新橋・浜町中ノ橋・(神田)須田町まで走っていた車輌です。交通量の急激な増加にともない、都電は荒川線を除いて1963年(昭和38)から順次廃止されました。


ビジターセンター(旧光華殿)に戻り展示室へ


日本のタイル100年 ー 美と用のあゆみ  

■会期:2023年(令和5)3月11日(土)~8月20日(日)
■会場:江戸東京たてもの園 展示室〈交通案内〉
■主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 江戸東京たてもの園
本展は、INAXライブミュージアム、多治見市モザイクタイルミュージアムと当園の3館共同企画により開催する、日本におけるタイルの源流と歩んだ歴史を探り、未来へ向けた第一歩を見出そうとする巡回展です。


一通り見学を終え、江戸東京たてもの園を出ました


Google マイマップで作成 Geographica のトラックデータ


2023.6.21 江戸東京たてもの園 の感想
小金井公園は武蔵野市05、小金井市01,03、西東京市14と4回通っています。その都度江戸東京たてもの園ことが気になっていました。調べて見ると、毎月第三水曜日が「シルバーデー」で無料になることが分りました。今回それに合わせて出かけています。気になる天気も曇ということで、雨も降らず日差しもない丁度よい具合でした。
江戸東京たてもの園は江戸東京博物館の分館です。まだ江戸東京博物館は入ったことがないので、墨田区のコースでぜひ行ってみたいと思います。


以上です。